健康アップデートの考察

2017年12月、Googleは薬事に関わるコンテンツに的を絞った、大きなアルゴリズムのアップデートを実施しました。通称「健康アップデート」です。

専門家が書いたコンテンツを優先的に上位表示し、それ以外の人が書いたコンテンツの順位を大幅に下げたのです。これにより、健康食品やそれらに関する情報を扱っているサイトは、軒並み順位を落とし、収益を大幅に落とすこととなりました。

さて、今回の「健康アップデート」は、今までと趣がだいぶ違います。影響が今までよりも大きい、といったものではなく、今までとは文脈の“意味”が違うのです。

Googleは、すべてのサイトに共通したルールを作り、それに準じてすべてのWEBサイトを自動的に評価してきました。とても公平性があるやり方です。ですが、今回は違います。「健康(病気)に関するコンテンツ」という特定の分野に向けてルールを変えてきたのです。

これは一体何を意味するのか。
その意味を理解するには、まず、“なぜ健康(病気)のコンテンツだけを対象にしたのか”を考える必要があります。最大の理由は、ユーザーの生命を守るためでしょう。WEB上には、お金欲しさのために有ること無いことを書くアフィリエイタ―や医学的な謙虚が乏しい健康法などが溢れています。ユーザーが誤った知識を信じて実践してしまえば、健康を損ねたり、最悪の場合、死に至るリスクがあります。さすがに、健康や生命にかかわるデマだけは、見過ごせないと判断したのでしょう。

Googleは本来、「コンテンツの真偽」を評価対象としていませんでした。コンテンツの真偽や良悪をGoogleが判断するようになれば、情報発信者はGoogleの顔色を見てコンテンツを書くようになってしまうからです。それは検索エンジンの目指すところではない。あくまでも、検索ユーザーの役に立つコンテンツか否かはユーザーに判断してもらい、その評価をすくい上げるアルゴリズムを構築してきたのです。

デマだろうかなんだろうか、その価値を判断するのは検索ユーザーに委ねていたGoogle。しかし今回、コンテンツの真偽を評価の対象とした。この事実はつまり、Googleは、「ユーザーの生命に関わる情報の取捨選択は、我々の責任でもある」と考えるようになった、ということでもあるのです。少なからず、私はそう“読み”ます。

この施策は、今までとは大きく方向性が異なります。この一歩は、さらにもう一歩、もう一歩と拡大するかもしれません。「ユーザーが多大な被害が考えられる情報の取捨選択は、我々の責任でもある」と考えるようになれば、他のコンテンツも今回と同様、アップデートが実施される可能性があるわけです。

たとえば、投資関係。デマや無責任な情報が飛びかえば、ユーザーは多大な経済的損害を被ることになります。ユーザーのリスクが大きいものから手を付けるものと考えるのが妥当でしょう。どこまで手を広げるかはGoogle次第ですが、今後、ほかの業界にも同様のアップデートが行われる可能性はゼロではありません。

以上を鑑み、ユーザーへ与えるリスクが高いコンテンツを扱っている方は、最悪の場合も想定して動いたほうがいいかもしれません。

最後に、今回の「健康アップデート」は、コンテンツを直接評価したくないGoogleの苦肉の策だったと思います。それだけ危機感を覚えたということだでしょう。

 

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