コピーもデザインも、消費行動を設計するためにある

キャッチコピーは、何のためにあるか知っていますか?
「そりゃ、売上を上げるためでしょ」と答える人は多いかもしれません。しかし、それは間違いです。キャッチコピーの目的は、売上を上げることではありません。

では、何のためにキャッチコピーがあるのか。
キャッチコピーに限らず、すべてのコピーは、“お客様の行動を促すため”にあります。

たとえば、DM封筒に書くコピーは、「開封する」という行動を取らせるためにあります。開封後、最初に目に入る商品案内のキャッチコピーは、本文の1行目を「読む」という行動を取らせるためにあります。本文の1行目は2行目を、2行目は3行目を「読む」という行動を取らせるにあります。1ページ目の最後の行は、「2ページ目を開く」という行動を取らせるためにあります。そして注文書は、「注文をする」という行動を取らせるためにあるのです。

企業から見れば、お客様から注文が入れば「売上が上がった」と映ります。見方を変えれば、お客様が“「注文をする」という行動を取った”とも言えます。

私が販促に携わる際は、「注文する(ゴール)」までの行動がスムーズに流れているかどうかに注視して取り組みます。コピーをはじめ、ツールのサイズや置き方、置く高さにまで工夫を凝らします。そうすることで、「見る」「手を伸ばす」「開く」といった行動をスムーズに取らせることができ、結果、「注文する」にまで運ぶことができるのです。このように、お客様の行動にフォーカスする考え方を、私は「消費行動プロセスの設計(デザイン)」と呼んでいます。

この話は、デザインにも通じます。
書籍『問題解決に効く「行為のデザイン」思考』(著者 村田 智明)に、このような一文がありました。

「行為のデザイン」とは、対象を物だけに絞らず、人や情報、環境を含んだ中で「行為がスムーズに美しく振る舞われる為にどうあるべきか」を考えるデザインです。だからまずユーザーが目的を達成するための動き・行為に着目します。(中略)
たとえば、会議室のような広い部屋の照明をつけようとして、スイッチで迷ったことはありませんか。壁に六つや八つのスイッチがあり、ユーザーは天井の照明と対応しているのだろうと想像できても、どっち側がどの照明と対応しているのかわかりません。(中略)
このときデザインが担うべきは美しいスイッチ盤やつまみの色ではありません。情報をどう見せるかとユーザーが行動を止めずにすむか、美しく振る舞えるのかを考えます。「行為そのもののデザイン」です。(中略)
つけたい照明がすぐにわかるスイッチ盤があれば、ユーザーは「照明をつける」という行為を美しくスムーズに行うことができ、ここでやっと「良いデザインを施した」と言えるのです。

これはまさに、私が提唱する「消費行動プロセスの設計」と同じ視点です。著者は、デザインの視座からお客様の行動(行為)をフォーカスしています。

企業の「売上を上げる活動」は、別言すれば「お客様の行動をデザインする活動」です。「売上が上がらない」のは、「お客様がどこかで行動を止めてしまっている」と解釈できます。どこで行動を止めているのかを見つけて改善すれば、行動がスムーズに流れ、結果、売上が上がるのです。

「売上」は、お客様の行動の結果です。
売上(結果)に目を向けるのではく、その背景にある行動に目を向けてみてはいかがでしょうか。答えは常にお客様にあるのですから。

 

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