商品陳列に「意味」を見出し、選ぶ楽しみを与えよう

陳列の仕方によって売上が大きく左右されることをご存知でしょうか。
行動心理学の有名な説『ジャムの陳列』をご紹介します。

2つのディスプレーを用意。一方には24種を1個ずつ広範囲に集めたジャムを陳列。もう一方には6種に絞り込んで4個ずつ陳列。通行人はどちらも240~260人の同数。そのうち足を止めた人数の割合は、24種を陳列したディスプレーが60%、6種を陳列したディスプレーが40%だった。種類が多いほうが注目度は高い結果となった。しかし、ジャムの購入を比較したところ、現象は逆転した。
24種陳列したほうの購入者の割合はわずか3%。これに対し、6種陳列したほうの購入者は30%近くいた。つまり、買った人の割合は、足を止めた人の割合とはまったく逆の、しかも10倍近い大差をつける結果となった。『選択のパラドックス』(著  バリー・シュワルツ)より。

この話を知った多くの人は、「そうか、商品点数が多すぎると消費者は苦痛を感じて消費行動が減退してしまうのか。よし、商品点数を減らそう」と考えるかもしれません。しかし、私の意見は少し違います。どのように違うのか、その話をするのに、私が大好きな居酒屋巡りの話をさせてください。

私は、日本酒好きが高じて居酒屋巡りをよくします。その際、「ここの店主は、日本酒が好きなんだな」と分かる瞬間があります。それは、日本酒のマトリクス表を見つけた時です。たとえば、縦軸に日本酒度の「甘口/辛口」、横軸に酸度の「濃い/淡い」を置き、一点一点の銘柄を振り分けていきます(香りで振り分けることもあります)。

これらの表は、酒蔵から配布されたものではなく、店主の「舌」によって作られたものがほとんどです。私たちお客はその表を見ながら、「この酒はここか。じゃ、次はこの酒を飲んでみよう」「ほほう、店主はこのお酒をここに置くか」などと考えながら次のお酒を選び、飲みます。こうして考えながら選ぶ時間は楽しいひとときです。

商品名と特徴をただ載せるのではなく、何かしらの基準の下に並べていく。そうすることで、陳列自体が「意味」を持ち、お客様に選ぶ「楽しみ」を与えるのです。これは、日本酒に限らず、ほかの商品でも同じはずです。

冒頭でご紹介した、商品点数を減らして選択の苦痛を和らげるのも一つの解です。ですが、陳列に意味を持たせて買う楽しみを与えるのもまた一つの解なのです。あなたはどのように商品を見せたいですか。軽々に手段に飛びつくのではなく、本質を見極めて自身の解を見出してください。

 

 

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