「ドリンクを頼まないのはマナー違反」などと不満を言うな

お客様への不満を綴った、ある飲食店店主のブログ記事を読みました。記事の内容をかいつまんで言うと、「お店に来たら飲み物を注文しろよ。それがマナーだろ。飲食店は飲み物代で成り立っているんだから」といったものです。

ドリンクは利益率の高い商品です。それを注文するのは、お客側の礼儀とされてきました。店主の不満も理解できます。

ですが私は、お客様を批判する言説は基本支持しません。もし、飲み物を頼んでもらえなければ、頼んでもらえるようなドリンクを用意するなり、動機付けをするなり、何かしらの努力に励むのが商人だと考えているからです。お客様を批判した時点で、商人としての務めを放棄したのと同じです。それにマナーは時代と共に移り変わるものです。「マナーだから」と言い、それにすがっているようでは時代に取り残されてしまいます。

節約志向が高まり「宅飲み」が増えつつある昨今。ドリンクを注文してもらえないどころか、お店にすら行かない人も増えています。そうした中、業界の掟をあえて破り、集客に繋げる手法が着目されはじめました。

日経MJ 2017年3月27日(月)掲載の記事を一部引用します。

持ち込みOK 掟破り飲食店

「お飲み物お持ち込みOK!」。東京のJR新橋駅近くにある居酒屋「かき小屋」では、入り口に掲げられたポスターに来店を誘う文字が躍る。(中略)
同店では1人当たり600円払えば、客が好きな飲み物を自由に持ち込める。ソフトドリンクを含め、本数に上限はない。(中略)
週末などは持ち込み客が9割近くを占める日もある。

飲食店が、「ドリンクを頼まないのはマナー違反だ」「飲食店で飲み物を注文するのは礼儀だろ」などと不満をこぼしている場合ではありません。時代は、「飲み物持ち込みOK」を歓迎するようになってきているのです。

さらに、この時流に掉さすように新しいビジネスも生まれています。
先の記事の続きを一部引用します。

対応したビジネスも生まれている。イオングループで酒類販売のイオンリカーは、店舗周辺の飲食店と連携し、イオンリカーで購入したワインをそれぞれのお店に持ち込める仕組みをつくった。持ち込み可能なお店をイオンリカーが客に紹介するなど、相互の集客増につなげる狙いだ。

こういったビジネスを組むことで、今まで「宅飲み」で済ませていたお客様を飲食店へ誘導することができます。

 

私の知る広島のある洋風レストランを紹介します。ここのお店は一見普通のレストランなのですが、一つ変わった特徴があります。お店に併設してワイン専門の酒店があるのです。この酒店でワインを購入すれば、レストランへの持ち込みが可能です。経営者はもちろん同じ人です。

これ、ワイン好きにはたまりません。
酒屋価格1万円のワインを、もしレストランで注文すれば3万円以上はします。それが1万円と持ち込み料だけで済むのです。これなら、「宅飲み」でワインを購入していたお客様を、あわよくばレストランに取り込むことができます。

時代は変わります。お客様のニーズも志向も変わります。
その変化を「マナー違反だ」と言って終わらせるのか。その変化に合わせてビジネスを組み直すのか。考え方の違いが、全く異なった結果をつくるのです。

 

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