お客様に代わって商品を選ぶ

近年、私は映画を観なくなりました。
映画が嫌いになった訳ではありません。映画を選ぶのが苦痛だからです。
詳しくご説明します。

私は一昔前まで、年間100本近く映画を観ていました。そのほとんどは、映画館ではなくテレビでの視聴でしたが、3日に一作品は観ていました。それが引っ越しを機に映画を観なくなったのです。家にテレビを置かなかったからです。

我が家の近所には、TSUTAYAがあります。毎週何回も足を運びますが、DVDはレンタルしません。その理由は、先ほど述べた通り、選ぶのが苦痛だからです。
具体的に述べれば、どれが面白い映画なのかを吟味するのが辛いのです。しかも、5本借りなければ割高。5本の精選は結構なストレスです。

どうやら私は、テレビ局が選んだ映画を一方的に流されたほうが観るようです。私のように「選ぶのが苦痛」と感じている人は多いのではないでしょうか?

さて、そんなニーズを汲んだサービスが少しずつ増えてきました。
たとえば、日本全国の日本酒を熟練の目利きが精選して、毎月定期的にお届けするサービスを開始した会社(SAKELIFE)があります。同様に、ソムリエが選んだワインを定期的に送ってくれるサービスも数年前から存在します。

2015年1月16日の日経MJに「欲しい物 教えて!」という見出しの記事がありました。

北海道砂川市に売り場面積130平方メートルほどの本屋「いわた書店」がある。一見すると何の変哲もない本屋だが、あるサービスを目当てに書籍の注文が全国から殺到している。
そのサービスとは、「1万円選書」。最近読んだ本のリストやその感想(◎△×)、つらかった事、うれしかった事などを書いて送ると、その人にお勧めの本1万円分を選んで、送ってくれる。(中略)
注文が後を絶たず、新規の受け付けを一時ストップ。年明けから再開したが、わずか数日で100件以上の注文が舞い込んだ。

 

このように、「選ぶストレスから解放されたい」というニーズは確かに増え続けているようです。

専門家が自身の目利きで商品を選び、届ける。この販売方法は、現代にとても合ったサービスです。しかし、誤解して欲しくないのは、「現代」にだけ有効なのではありません。「大昔」でも有効だったのです。

商いにおける専門家とは、特定分野の商品に詳しい人を指すのではありません。専門店とは、特定の商品を並べているお店を指すのではありません。目利きで商品を選び、お客様に「これを買え!」と薦めるのが本当の専門家であり、専門店なのです。これは、今の時代だからではなく、昔からそうであり、そうあるべきなのです。

お客様は知りません。自分に合った商品を。自分が欲する商品を。商人は教えてあげなくてはいけません。お客様が買うべき商品を。それが商人としての使命でもあるのです。

お客様が欲している物だけを「売る」のは、ただの御用聞きです。これはこれで大切です。しかし、商人であれば、もう一段上の「売る」をしなくてはいけません。それは、“お客様がまだ知らない世界を教え、売る”です。それができるのは、専門的な知識を有した商人だけなのです。

なぜ専門家として商いをしているのか。その意味を自問してみてはいかがでしょうか。

 

 

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