売りたいものを売るな! ニーズと商品をマッチングさせろ

ビルメンテナンス会社からDM制作依頼が来たときの話です。
DMの目的は、ビルオーナーから改修工事の受注を請けることです。ビルオーナーに提案する改修工事の内容を聞いたとき、私は確実に成果が上がると直感しました。提案内容がとても優れていたからです。

簡潔に言えばこうです。
「区が施行している温暖化対策の一環として、太陽光の熱をビル内に溜め込まない塗料を使用した場合、それに伴う工事費用を区が半分助成する制度があります。弊社は基準に満たした塗料を使い、ビルの改修工事を半額で行います」。ビルオーナーからすれば嬉しい提案です。

ご存知の通り、行政は広報が下手なため、必要とする人に情報が知られないまま、助成制度が終わってしまうことが多々あります。今回の助成制度も、ビルオーナーは当然、競合も知らなかったようです。これをチャンスと見て、受注を請けようと考えたわけです。

私はDMを作るため、助成金と塗料に関する資料を私の元へ送付して欲しいとクライアントにお願いしました。届いた資料を拝見していると、高品質(高額)の塗料に関する資料が混じっていました。

これについてクライアントに訊ねてみたところ、「この塗料は、とても優れていて……」と熱弁しはじめました。私は話の腰を折り「ちょっと待ってください。でも、この塗料は高いんですよね。助成金が半額下りるとしても、オーナーの負担は大きくなりますよね」「ええ。でも、品質がいいのでぜひ勧めたいんですよ」「オーナーは安く改修工事をして欲しいはずなので、高い塗料を提案するのは、ニーズにマッチしていませんよ」「でもこれ、いい塗料だから売りたいんですよね」。

クライアントが中々納得してくれなかったため、私はこう提案しました。「では、こうしましょう。基準を満たしている一番安い塗料の改修工事の見積もりを出してから、『こういった高品質の塗料もあります』と提案してみてはどうでしょう」「あぁ、それならいいですね」。

2ヵ月後、クライアントから報告がありました。
「その後、15件の受注を請け、1,850万円以上を売り上げました。ありがとうございます」と。私は「それは良かったです」と答えた後、こう訊ねました。「ところで、高品質の塗料を注文した人はいましたか?」クライアントは苦笑いをしながら、こう答えました。「いいえ、一人もいませんでした」。

 

 

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