8時間労働は、戦後の日本を支えてきた先人たちへの侮辱

日本における労働時間の原則は一日8時間です。一方、スウェーデンでは、国を挙げて一日6時間労働を推奨しています。25年に亘り試験した結果、最も生産性が高い時間は1日6時間と解明されたためです。ほかにも、従業員の満足度向上と離職率低下に寄与することが解かりました。参考:スウェーデンでは常識?「1日6時間労働」が仕事の生産性を15%も上げる

日本では長年、「勤労」が美徳とされ、長時間労働を尊ぶ人も少なくありません。特に団塊世代は、長時間労働の経験者であり、成功体験も持つため、若い世代に長時間労働を強いる人もいます。

かく言う私も、日本人の持つ勤労精神が好きです。なぜなら、日本人の生真面目さをよく表しているからです。戦後、日本が経済発展を遂げ、世界から信用を勝ち取るに至った背景には、先人たちの惜しみない努力があります。長時間労働も顧みず、粉骨砕身して働いてくれたお陰です。

ですが私は、長時間労働を美徳とする精神は、もう捨て去る時期にあると考えます。なぜ、戦後の日本人は懸命に働いてきたのか。「日本を発展させたい」「生活を豊かにさせたい」「子どもたちに苦労をさせたくない」。そうした希望や夢、願いを抱き、働いてきたはずです。今や、水・電気・交通機関などといったインフラはすべて整い、物質的な豊かさを私たちは十分に得られるに至りました。

先人たちの尽力に報いるには、先人たちよりも働かなくても豊かに暮らせる社会を作ることです。仕事を早く終え、家族や友人たちと余暇を楽しむ。そんな社会の実現が、先人たちへの感謝を表わす営みだと私は考えるのです。

しかし、現実は逆です。機械やコンピューターなどの技術が発展して便利になったにもかかわらず、日本企業の労働時間は一向に減りません。それどころか、「過労死」という言葉(死因)まで生まれ、世界でも「KAROSHI」の名で広まりました。何と言う不名誉なことでしょうか。先人たちへの侮辱もいいところです。

前述したように、先人たちの努力に報いるには労働時間を減らしても豊かに暮らせる社会を作ることです。それを実現させるには、企業や行政が一丸となり、賃金や社会保障などのあり方を改め、短時間労働を美徳とする新しい価値観を根付かせなくてはなりません。

私の考え方の是非はともかく、スウェーデンをはじめEU諸国も労働のあり方を見直し始めており、この余波はいずれ日本に訪れるでしょう。日本が今、労働への考え方やあり方を変える過渡期に来ていることは間違いありません。

 

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