専門家のジレンマ

専門家として、特定の分野に携わり商いを営んでいる人は多いと思います。きっと、このページを読んでいる人の中にもいることでしょう。そこで、一つお聞きしたいことがあります。

専門家とは、一体どんな人を指しますか?

おそらく多くの人は、「特定の分野において、詳しい知識(技術)を有している人」と答えるはずです。しかし、私からすれば、その答えでは不十分です。一歩足りません。

私が思う専門家とは、「特定の分野において、詳しい知識(技術)を有し、ニーズに応じて知識(技術)を取捨選択できる人」です。少し解説が必要ですね。

私の例を用いて説明しましょう。
先日、私は広島で「セミナー案内文の書き方」についてセミナーを催しました。その際、セミナータイトルの書き方を教えました。教えたのは、一種類のみです。本当は、何十種類ものタイトルの書き方を教えることができます。しかし、あえてそれはしませんでした。なぜなら、この一種類だけ知っていればタイトル付けは十分だからです。

「ノウハウ量は、多いほど良い」は、間違いです。
多すぎる情報量は、かえって受講者を混乱させてしまいます。その後も、「冒頭文の書き方」や「セミナー内容の書き方」など、各パートにつき、1~3つしか教えませんでした。これも、何十もあるパターンの中から、有効性の高いものだけを取捨選択した結果です。

専門家は、多くの知識を有していなければなりません。時に、専門家であることを誇示するため、知識をひけらかす必要もあります。しかし、それだけでは駄目です。広大な知識の中から、必要に応じて一部だけを取捨選択できる人、それが本当の専門家なのです。この取捨選択にこそ、専門家としての真の価値があります。

これは、物販でも同じです。
「多くの商品を取り揃えました。欲しい物を買ってください」は、量販店であっても、専門店ではありません。語弊を恐れずに言えば、専門化すればするほど、商品点数は減ります。減るはずです。

専門家としての自分(自社)を誇示するために知識(商品)をひけらかすことと、取捨選択することは背反しており、ジレンマが生じます。
専門家になればなるほど、ジレンマは生じるものです。逆説的に言えば、それがないうちは、まだまだ二流と言えます。ジレンマを抱えながらも精進して行く、それが、専門家としてのあるべき姿なのです。

 

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