ターゲットを絞るとなぜ売れるようになるのか

LPの添削をしていると、ターゲットが不明瞭なものを多々見受けます。その際、「ターゲットを一つに絞る必要があります」とお伝えすると、必ず次のような言葉が返ってきます。「弊社の商品は、ターゲットA以外にも、ターゲットBやターゲットCにも効果があります。この人たちを切るということですか?」と。「はい、そうです」と私は答えます。そして次のようにも言います。「もし、ほかのターゲットにも売りたいのであれば、その人たちに向けたLPを別に用意するしかありませんよ」。

これを言うと十中八九、相手は面倒臭がります。その気持ちはよく分かります。どうせ作るなら、ターゲット全員が反応してくれるものがいいですよね。残念ですが、それは夢です。みんなに向けたLPは、みんなが反応しません。現実は、各ターゲットに合わせてLPを一つずつ作るしかないのです。

そもそも、なぜ複数のターゲットを包括したLPは売れないのか。その理由は、ターゲットによって知りたい情報が違うからです。ターゲットAが知りたい情報は、ターゲットBにとってどうでもいい情報です。その逆も然り。このように、ターゲットを広げれば広がるほど、どうでもいい情報だらけになってしまうのです。

書籍『伝えることから始めよう』(著 ジャパネットたかた創業者 高田 明)にこんな一文があります。

タブレットは、最初は若いビジネスパーソン向けに紹介していました。が、あるとき、ふと高齢者がこれを持ったら、こんなに楽しいモノはないかもしれないと思いました。(中略)
そこで、先ほどお話ししたようにジャパネットたかたはタブレットをシニア層に提案してみたんです。極端な話、「若い人は買わなくていいですよ」とまで言ってしまったことがありました。そんなふうに言うと、反対に若い人の関心を惹くこともありましたが、やはりシニア世代の注目度が高まりました。(中略)
シニア層が知りたいのは、タブレットの性能ではなくて、生活の中で具体的に何ができるのかだと思いました。
ですから、テレビショッピングで、シニア層の人たちが知りたい情報をお伝えすることにしたんです。それが、シニア層に提案する、ということです。(中略)
業界の常識を面白いように覆し、タブレットはシニア層に受け入れていただきました。驚くほど売れたんです。(中略)
同じ商品でも、何を伝えるかは相手によって変わるんですよ。それが理解できていないと、的外れな紹介になってしまいます。だからこそ「誰に伝えるのか」を強く意識することが何よりも大切なのです。(P168-171)

ターゲットをシニア層に絞ることでメッセージが的確になり、シニア層の心を動かしたのでしょう。「ターゲットを絞るとパイが狭まるから売れなくなるのでは」と考えがちですが、それは違います。ターゲットを絞り、パイを狭めることで訴求力が増し、かえって購入者が増えるのです。高田氏の例がまさにそれです。

数字で表せばこんな感じです。
・ターゲットA・B・Cを対象にしたLPを9,000人が閲覧、購入者は45人(CVRは0.5%)。
・ターゲットAのみを対象にしたLPを3,000人が閲覧、購入者は90人(CVRが3%)。

分度器は、角度を絞るほど鋭角になります。メッセージも同じです。絞るほどメッセージが研ぎ澄まされ、相手の心に刺さりやすくなるのです。刺さるメッセージを作るためにも、ぜひ、ターゲットを絞ってください。

 

 

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