返金保証(リスク・リバーサル)を設ける3つの理由

返金保証(リスク・リバーサル)を謳う商品やサービスが最近増えてきました。これはとても良い傾向です。私はできる限り、すべての商品・サービスには返金保証を設けるべきだと考えています。その理由は三つあります。今回は、返金保証を設ける三つの理由を解説していきます。

お金 返金

 

理由1 長期的に見て益がある


私は以前、化粧品を販売していました。
新商品のDMには返金保証を謳っており、たとえ、使いきった後でも満足しなければ全額返金をすると約束しました。

しかし、新商品を販売してから1カ月以上が経過するにも関わらず、誰も返金保証を申し込んでこなかったのです。私はこれではいけないと思い、購入者全員に一通の手紙を出しました。

手紙の内容を要約すると、「返金保証を申し込んできた方がいません。きっと遠慮されているのだと思います。お気に召さなかった方は、どうぞ遠慮なさらずに返金保証をご利用ください」。

手紙を出して数日後、5名が返金保証を申し込んできました。反響はそれだけではありません。それ以上の方から、「こんな手紙をもらったのは初めて。素晴らしい企業姿勢ですね。感動しました」という電話や手紙をいただきました。

私はこのような結果になることを見越して手紙を出したかと言うと、確かに見越していました。しかしそれは余禄です。真の目的は、先述している通り、新商品が不満足だったお客様に返金したかったからです。

なぜなら、一つの商品でも不満足を抱えたままであれば、ほかの商品も購入しなくなるからです。そのほうがずっとダメージが大きいです。損得勘定した結果、返金保証を催促したほうが得だと判断しただけなのです。道義的にどうとか、倫理的にどうとか、そんな高尚な気持ちで起こした行動ではありません。

商人に、道義的な心なんて必要ありません。損得勘定さえできれば十分です。商売を“長期的な損得勘定”でしていれば、往々にして“道義的な行動(行為)”を取るほうが得だという結論に達します。つまり、長期的な損得勘定さえできれば、道義的な心がなくとも、自然と道義的な行動(行為)をするようになるのです。

見誤るのは、短期的な損得勘定で考えてしまったときです。この場合、道義的な結論とは相反する形となります。短期的な損得勘定のため、やはり、商いは長く続きません。長期的な商いをしたいのであれば、長期的な損得勘定をしなくてはならないのです。

 

 

理由2 批判を抑える効果がある


学生時代、TV通販を見ていたら、「きっと商品にご満足いただけるはずです。その証拠に、返金保証もお付けします」と宣伝している商品がありました。この文脈上だと、「使ってみて不満足なら、返金します」に聞こえます。しかし、注意書きをよく見てみると、「未開封に限り」と小さな文字で書いてあるのです。不自然ですよね。どうして未開封の状態で満足か不満足かを判断できるのでしょうか?

ほかにも、返金保証を謳いながら、色々条件を付けて返金に応じない企業も多々あるそうです。特に、情報商材系にはそれが多く、色々と問題になっています。このような狡猾な行為は、必ずお客様の怒りを買います。

数年前、私はある教材DVDを購入しました。内容も映像クオリティも良く、ただ、自分が求めていた情報とは違ったため、返金保証を申し込みました。すると、先方からメールで、「不満足だった理由を600文字以上書いてください」と返信があったのです。カチンと来ました。どうしてわざわざ600文字も書かなければいけないのか、と。その旨を伝えたところ、「鼻から支払う気のない悪質なお客を振るい分けるため」と返ってきたのです。

私からすれば、600文字もの理由を書かせるほうがよっぽど悪質な販売者に見えます。憤りを感じながらも、仕方なく600文字書いてメールしました。もしこれで断られたら、今までの経緯をブログに晒してやろうかと思ったほどです。結果的には返金保証は受け入れられ、ブログで記述せずに済みました。

今、10人に一人がブログを持っている時代です。商品に不満があれば、ネット上にそれを書く人がいます。ネット上の記事は、半永久的に残ります。不満や批判を書かれることは、長期的に見てとても不利益なのです。

返金保証を設ける大きな理由は、ネット上に不満を書かせないためです。
返金してもらって不満を書き綴る人はそういません。道義に反するからです。私も教材を販売していますが、返金申込があった場合、理由などは一切訊ねません。申し込みがあればすぐに返金します。ネット上に不満を書かれたくないからです。

もし、返金申込に応じなかったら、どうなるでしょうか? 不満感はさらに高まり、ネット上に不満を書かれるはずです。

先ほど紹介した、私の体験談がいい例です。返金保証を申し込む前までは、ブログに書こうなどと露ほども思っていませんでした。しかし、保証を渋られてから怒りを覚え、ブログに書こうと考え始めたのです。

実際、返金申込に応じない販売者が多い情報商材系は、返金保証に関するトラブルや不満の声がネット上に多く書かれています。ネット上に不満を書かせないための返金保証が、逆に怒りを買い、不満や怒りをネット上に書かせるようでは本末転倒です。

多くの人は何かを購入する際、ネットで下調べしています。そこに批判的な記事が多くあったらどうでしょう。会社も商品も信用されず、購入を見送るのではないでしょうか? もはや、返金保証(リスク・リバーサル)はマーケティング手段に留まらず、リスクマネジメントの一環となっているのです。

理由1の話にも通じますが、長期的に見た場合、返金保証には早々に対応したほうが得です。長期的な損得勘定をしていれば、往々にして、誠意ある対応が得だという結論に達するはずです。

商人に必要なのは、誠意ではなく、誠意ある対応です。長期的な損得勘定さえできれば、誠意ある対応が自ずと行われるようになるのです。

 

 

理由3 返金保証は自信の表れ


三つ目の理由をお話しするにあたって、あなたに一つ質問があります。
あなたは、返金保証(リスク・リバーサル)を設けている商品を見た際、どのような印象を持ちますか?

返金保証は、お客様にある印象を与えます。ある印象とは「自信」です。「満足しなければ、代金はお返しします」の裏には、「品質に自信があります」のメッセージが含まれているのです。

「自信」と「リスク」は表裏一体です。いくら「良い商品だ」と言い、その根拠を並べても、リスクを負えないのは、結局自信がないのです。起業家は、自信があるからリスクを負って起業をします。商品も自信があるからリスクを負えるのです。

「自信があります。その証拠にリスクを負います」。これが、返金保証の本来の意義です。返金保証から売り手の自信を感じたお客様は、安心して消費ができます。

しかし世の中には、商品に自信がないにも関わらず、返金保証を設ける輩がいます。偽りの自信を誇示して消費を促しているのです。そのような輩は当然返金保証の要求にも応えないため、多くの被害者が生まれています。特に情報商材にはその手合いが多いです。

商品に自信がない人は、返金保証を設けてはいけません。売ることだけを目的にした返金保証が蔓延すると社会悪になります。

あなたは、商品に自信がありますか?
あるなら、返金保証を設けてください。本当に良い商品ならあなたにもお客様にも良い結果をもたらすはずです。

 

 

まとめ


なぜ返金保証を設けるのか、その意味や意義について考えるきっかけになればと思い、本コラムを執筆しました。返金保証を単にマーケティングやコピーライティングのテクニックとして見ていると、本質を見落としてしまいます。それでは、テクニックに使われているだけです。本質を見失わずに利用してこそ、テクニックを使う側になれるのです。ぜひ、返金保証を有効活用して、自社のビジネスの発展に役立ててください。win,winの関係をより一層強められるはずです。

 

 

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