店内撮影OKが生む口コミ効果

2015年10月31日ー2016年3月6日、森美術館で開催された『村上隆の五百羅漢図展』に足を運びました。入館後、驚くべき光景を目にしました。誰もがスマホを片手に作品を撮影していたのです。

美術館は基本、撮影禁止です。絵画の場合、フラッシュによる作品の劣化もありますが、著作権の絡みが主な理由です。
しかし、五百羅漢図展はこうしたルールを無視しています。もしかしたら村上隆の意向ではないかと思い、私は係員に訊いてみました。

私 「撮影してもいいんですか?」

係員「はい。撮影しても大丈夫です」

私 「SNSでアップしてもいいんですか?」

係員「はい。SNSで公開しても大丈夫です」

私 「普通、撮影はもちろんSNSでの公開はご法度ですよね。これって、村上さんの意向なんですか?」

係員「はい。芸術はみんなで共有して楽しむべきものという考えがあり、SNSなどでの共有を推奨しています」

「やっぱりな」と思いました。
村上氏は、ほかの芸術家と毛色が違い、商人の才があります。撮影OKにすることによるCM効果を見通していたのでしょう。

実際に、来館者の過半数が撮影をしていました。おそらく、半数以上がSNSで共有したことでしょう。私も例にもれずFacebookとTwitterでシェアしました。来館者のCM効果は絶大だったはずです。
2016年3月18日、日経MJの一面にこんな記事がありました。

店内撮影OK !!

「さすが俺たちのヨドバシ!」「拍手と感謝」。
昨年9月、ネット上で絶賛されたヨドバシカメラの決断がある。小売業の常識とされてきた「店内撮影禁止」のタブーを破り、全店で来店客がどこでも自由に撮影できるようにしたのだ。(中略)

都内に住む女性会社員(31)は買い物に悩むといつも「商品を撮影してSNSに上げ、友人の意見を聞く」という。欲しかった商品を買ったときも、その喜びを友人に伝えるために画像を上げたりする。「その方が満足に買い物ができる。だから『撮影NG』と言われるとがっかりする」
ヨドバシが店内撮影を解禁したのは、こうした消費者に配慮してのことだ。(中略)

ある時、プライベートで来店した女性モデルが店内で撮影した画像をSNSに投稿したら、同じ場所で同じポーズで撮影するファンの来店が相次いだ。小沢良介社長は「客がしたいと思うことをさせないのは小売のエゴ。SNS時代は客が客を呼んでくれる」と話す。

記事中では、試着と撮影ができるようにして広告費ゼロでブランド品を完売した事例やSNSの拡散を取り入れて売上を前年比35%増にしたバレンタインイベントの事例も紹介されていました。

シェアは、時代背景から考えても避けては通れません。「撮影禁止」はもはや古い体質です。多くの機会損失を招いています。遠慮せずにシェアできる環境を作ることは、今やマーケティング活動の一環です。あなたのお店でも始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

関連教材

口コミの発生メカニズムを解説。口コミマ設計法 教材CD

3ヶ月で事業を軌道に乗せたFacebookマーケティング

 

関連記事

1日10秒で読めるメールマガジン

中小企業に特化したマーケティング&セールスがすべて学べる!
「客単価を倍にする一言」「口コミが生まれる5つの条件」「販促効果を倍増させる7種の限定性」「ニュースに取り上げられる8つの企画」「売れるネーミング7つの条件」「新商品をヒット商品にする2つの方法」「新規事業の成否を決める3要素」「集客商品に必要な5つの条件」など、商売に役立つ情報を毎日(365日間)配信。

今すぐ、ご登録を!