「モノ」から「コト」へ  「コト」から「セカイ」へ

以前、建築業を営んでいた元社長と食事する機会があり、住宅販売の考え方についてお話を聞きました。

その元社長曰く、「住宅販売は、ただ家を売るのではなく、ライフスタイルも一緒に売るものだ」と仰っていました。きっと一戸一戸、違ったライフスタイル用意して、お客様に提案していたのだと思います。

私は一通りのお話を聞いた後、こう質問をしました。
「住宅と一緒に家具や家電は販売したのですか?」
社長は一瞬、首を傾げました。「えっ、どういうこと?」

私は続けてこう言いました。
「この住宅(ライフスタイル)には、この家具、この家電が合っている、というのがあるでしょ。お客さんがよそで買ってきた家具や前の家にあった家電では、家の持つ世界が壊れませんか? お客さんにライフスタイルを売っているのであれば、住宅だけではなく、ライフスタイルに関わるものすべて売ってあげてもいいんじゃないですか」。社長は面食らった顔をして言いました。「確かに!」

一商品群が提供できるのは「コト」までです。しかし、一貫したテーマに沿って複数の商品を揃えたとき、「コト」ではなく「セカイ」を売ることができます。

私が知る「セカイ作り」が上手くできている好例は、ヴィレッジバンガードです。おそらくヴィレッジバンガードには、表現したい世界があるのでしょう。店内には、ヴィレッジバンガードらしい商品が並び、ヴィレッジバンガードらしいPOPが貼られています。商品やPOP、音楽や陳列が和合されて、独特な世界を作り上げています。

多くの商人は呪縛にかかっています。「○○業だから、○○しか売ってはいけない」と。建築業だから住宅しか売ってはいけない。書店だから書籍しか売ってはいけない、などがそれです。先の元社長もこの呪縛にかかり、「住宅以外を売ろう」などと考えもしなかったのです。

セカイを売ろうと考えたとき、商品や業界の垣根は関係ありません。垣根を越えなければ、セカイを売ることはできません。
ちなみに、先ほど紹介したヴィレッジバンガードは、業界で分けるとしたら書店に分類されるそうです。もはや、書店の域を出ていますよね。

セカイを売るようになると、競合は一切いなくなります。そもそも競合とは、業界から見た物差しであり、セカイを売り始めたら、業界という枠で測れなくなります。

最後に私論を述べれば、業界カテゴリーで商いを見るのは、旧世代の考え方なのです。

 

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セカイを売るマーケティングを3時間にわたって解説

 

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