値上げを成功させる8つの方法(コツ)

本記事では、値上げをする際の方法(コツ)について解説します。
一言で「値上げ」といっても、業界や商品によって状況は異なります。一概に「○○をすればOK」と言える方法は存在しません。ですが、これから挙げる8つの中には、あなたの会社に合った方法が1つはあるかと思います。ぜひ、一読ください。

 

 

1.  値段から先に決める


値上げをするコツは、「売りたい値段」を先に設定することです。それも、夢みたいな高い値段のほうがいいです。非現実的な目標を定めるほど、突飛なアイディアが生まれやすくなるからです。

たとえば、「3,000万円で販売していた住宅を2億円で販売したい」と目標を立てたとします。従来の売り方では売れません。「2億円でも買いたい人が出てくる家ってどんな家だろう?」と考えてみてください。「温泉が湧く家にする」なら2億円でも買ってくれる人がいるかもしれません。

値上げをして販売するには、“今までにない価値”を創造する必要があります。価値を創造するための一つの思考法として、「夢みたいな高い値段を先に決める」が有効です。考えるのはタダです。一度試してみてください。

 

 

2. 他社商品と比較できないようにする


値上げを勧める本記事ですが、残念なことに、値上げができない場合もあります。それは、同じ(または類似した)商品が他社でも売られている場合です。では、どうすればいいのか。同じ商品でなくせばいいのです。「商品+サービス」にしてオリジナル商品に作り上げます。

家電店『デンカのヤマグチ』では、お年寄りを対象にアフターサービスを充実させて、他の家電店よりも2割以上高い値段で商品を販売しています。また、プライベートジム『ライザップ』は、返金保証を足して高価格化に成功しました。このように、商品に自社ならではのサービスを足して、他社にはないものを作り上げていくのです。

足すのは一つでなくてもいいです。二つでも三つでもいいです。何を足すのか、いくつ足すのかによって、他社にはないオリジナル商品が作れるはずです。一度ご検討ください。

 

 

3. 原料を高くする(時間をかける)


「今まで以上に原料をこだわり、高品質の商品にしました。それに伴い、商品を値上げします」。最も分かりやすい値上げの口実です。これと似た口実が、時間です。「時間がかかる=コストが上がる」という理由もありますが、時間は分かりやすい付加価値でもあるのです。人はなぜか、「時間がかかっているものほど、良い商品」という認識を持っています。

現に、時間がかかる商品ほど値段は高くなります。ウィスキーやワインは分かりやすい例です。

ウィスキー『ザ・マッカラン』の値段を見てみましょう。

ザ・マッカラン12年 6,590円
ザ・マッカラン18年 24,800円
ザ・マッカラン25年 118,000円
ザ・マッカラン30年 515,370円

ウィスキーにうるさい私に言わせれば、年数と美味しさは関係ありません。確かに角が取れてまろやかになりますが、角があるほうが美味しい(個人的に感じる)ウィスキーもあります。

かのオシャンティー作家の村上春樹の書籍『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』にもこう書かれています。

たしかにラフロイグには、まぎれもないラフロイグの味がした。10年ものには10年ものの頑固さがあり、15年ものには15年ものの頑固な味があった。(中略)どっちも捨てがたく素敵だ。そのときどきの気持ちで好みがわかれるだけだ。「どっちがいいとは言えない。どちらもうまい。それぞれにテイストの性格palpabeだ(はっきり触知できる)」と僕は正直に言った。イアンはそこで初めてにっこりと笑った。そして頷いた。「そうなんだ。頭であれこれと考えちゃいけない。能書きはいらない。値段も関係ない。多くの人は年数の多いシングル・モルトはうまいと思いがちだ。でもそんなことはない。年月が得る物もあり、年月が失うものもある。それはただの個性の違いに過ぎない。(P62-63)

ただ、先ほども述べたように、大抵の人は時間と品質は比例すると思っています。特に女性は、男性以上に時間に重きを置きます。手間暇が今まで以上にかかる場合は、値上げの口実にして価値を高めてください。

 

 

4. 値段の高い新商品を用意する


リスクが一番少ない方法は、値段の高い新商品を用意することです。これなら客離れは起きません。1つだけではなく、2つ用意して、松竹梅方式で販売してもいいでしょう。

これの応用編を紹介します。
仮に、既存商品よりも高い値段の商品を1つ用意したとします。過去に既存商品を購入しているお客様の中には、「一つ上の商品が出るなら、そっちを買いたかった」と残念な気持ちになっている方もいるはずです。これをビジネスチャンスと捉え、従来商品を下取りして新商品を安価に販売することもできます。加えて、下取りした商品はメンテナンスをして中古品として販売することもできます。まさに一石二鳥です。

従来商品にパーツを加えて新商品と同じものにアップグレードできるのであれば、そのパーツだけ販売することも可能です。

商売によっては、ワンランク上の商品を用意することで、美味しい思いを何度もできます。現に私は、この施策を用いて3ヶ月間で1億円以上売り上げた経験があります。

 

 

5. パッケージや包装を変える


商品を一新させる意味でも、パッケージは変えたほうがいいでしょう。従来と同じパッケージだと、お客様は前の商品を高値で購入しているような気分になってしまいます。新しいパッケージにして、生まれ変わった商品を購入している印象を与えましょう。※場合によっては、ネーミングさえ変えてもいいです。

可能であれば包装も変えてください。
包装をワンランク上にするだけでも価値を演出できます。たとえば、日本酒は瓶のままで売られていることがほとんどですが、1万円クラスのものになると木箱に入っています。瓶のまま売られているのと木箱に入っているのとでは、見栄えが全く違います。相応の商品に見えてくるのです。

こうした演出も高値で売る場合には必要です。商品の中身だけでなく、外見にもこだわってください。

 

 

6. 限定性を持たせる


「1日30個限定」など、限定性を持たせることで希少価値が高まります。ただし、限定には「真実味」と「希少性」のいずれかが必要です。

まず、真実味の説明をします。
仮に「1日30個限定」だったとして、なぜ30個限定なのか、その理由がちゃんとあることが大切です。真実味のある理由がなければ、お客様の目には「売りたいがための売り文句(偽り)」に映ってしまいます。限定は、真実味に比例して効力が増す販促手法なのです。真実味があるほど、お客様を「じゃ、今のうちに買っておかないと」という気持ちにさせます。

次に希少性です。ここで言う希少性とは「商品の数」ではありません。お客様側の希少性(希少体験)です。どういう意味か説明します。仮に自社商品の観光名物を1日30個販売していたとします。お客様(観光客)からしたら、この地に来る機会は滅多にありません。後日買う訳にもいかない、帰り際にもう一度寄ったとしても商品がないかもしれない。となれば、「今買うか」「二度と買わないか」の二択になります。このように、お客様側に希少性があると、売り手には有利に働きます。

「真実味」と「希少性」の両方に言えることは、どれだけお客様に「今買わないと本当になくなる」という焦りを与えられるかです。1日30個限定の商品が午前中に残り5個になっていれば、お客様は慌てて購入します。

限定数が多過ぎては限定の意味が薄くなり、少なすぎても機会損失が起こります。価格と量のさじ加減が重要です。この点に気をつけてください。

 

 

7. 専門化させる


ターゲットを絞り、そのターゲットに向けた商品を用意することで付加価値が増幅し、それに伴い、値上げが可能になります。たとえば、上流層をターゲットにした『モンブラン専門店』のモンブランなら、2,000円、3,000円しても不思議ではありません。「専門性の高いお店の商品は、高品質・高価格」という認識を誰もが持っているからです。

「ターゲットを絞って商品を特化させましょう」とは、言ってみれば差別化です。差別化ができている企業ほど値上げは容易です。ほかに売っている競合がいないからです。

誰に向けて何を専門化させるのか。これにより成否が決まります。差別化についてここでは詳しく述べませんが(大変な情報量になるので)、比較的成功率が高いのは、「お客様から最も支持されている商品」を専門化していくことです。

値上げをする8つの方法の中でも、最も大がかりの方法(これだけは戦略なので)になりますが、現状を大きく打破したい会社は、検討してみるといいでしょう。

 

 

8. 15%以上値上げをする


どれだけ値上げをしたかに関わらず、「値上げをした」という事実だけで流出するお客様はいます。その方は、1%の値上げでも流出します。値上げ率に関わらず一定数が流出するのなら、それを見込んだ値上げをしたほうが得策です。最低でも15%、理想は30%以上の値上げです。5%や10%などという弱腰の値上げはしないでください。ただただ無駄にお客様を流出させるだけです。

私の経験則から言えば、15%程度の値上げなら、商品中身もパッケージもいじらずに値上げしても問題ありません。10~30%の客数は減りますが、半年以内に元に戻ります。仮に、15%程度の値上げでお客様が大量に離れるとしたら、それは値上げが悪いのではなく、お客様との繋がりや売り方に問題があるか、または品質が価格に見合っていないからです。

もし、30%以上の値上げを目標とするなら、今までお伝えしてきた方法を実行してください。客離れを最小限に留めることができるでしょう。

 

 

まとめ


値下げは人を不幸にしますが、値上げは人を幸せにします。経営は盤石となり、従業員の賃金は上がり、お客様はより高品質な商品を手に入れることができます。

ぜひ、値上げにチャレンジしてください。

 

 

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