「値上げ=客離れ」は間違い‼ 値上げへの恐怖が消える5つの考え方

「粗利が少ない今の現状を、値上げをして打開したい」
そう覚悟を決めている、または迷っている方に向けてこの記事を書いています。

値上げは、あなたのビジネスに福音をもたらす施策です。値上げ前と後とでは、同じ労力でも得られる利益が違います。それを分かっていながら値上げができないのは、客離れが怖いからです。

私自身、値上げを何度か経験しています。客離れは一時的に起こりましたが、すぐに元の客数に戻りました。客離れは恐くなかったのか?と問われれば、「恐くなかった」と答えます。

私が客離れを恐れなかったのは、他の人と考え方(捉え方)が少し違っていたからでしょう。「値上げが恐い」と言う人の話を聞いていても、私とは考え方が違うなと感じます。

値上げに恐怖を抱かない人は、どんな考え方をしているのか。私の例ですが、5つ挙げたいと思います。

 

 

1. どうせ潰れるならお茶を飲みながら潰れたい


業界トップのシェアを誇らない限り、低価格販売はいつか潰れます。トップシェアではない中小企業は、何かしらの付加価値をつけて高価格化するのが上策です。つまり、低価格販売をしている中小企業は、どこかの段階で値上げをしなければ、遅かれ早かれ潰れる運命なのです。

値上げすると客離れが起きて、潰れるかもしれない? いいじゃないですか、それで。どうせ潰れるなら、忙しく働いて潰れるより、お茶を飲みながら潰れたいと私は思います。もし、値上げをして客離れが起きて潰れるのなら、「あぁ、結果が早まって良かったな」としか思いません。

それに低価格路線は、えてして仕入先や従業員にも無理を強いることになります。低価格が売りの、ユ○クロ、ヤ○ダ電気、ワ○ミなどはブラック企業としても有名です。私たち消費者が安くて良い商品を買えるのは、大勢の犠牲の上に成り立っているわけです。大企業が持てるリソースを活用しても、従業員にしわ寄せをしなければ低価格販売が実現できないのです。中小企業は絶対に真似をしてはいけません。

潰れるという未来が決まっているなら、あなたはどの道を選びますか?
たくさんの人を不幸にしながら潰れるほうがいいですか? 「今日も注文が来ないね」と言い、お茶を飲みながら潰れるほうがいいですか?

私は断然後者ですね。

 

 

2. 値上げをすると既存客は得をする


値上げをすると既存客は得をします。
この意見に、「逆でしょ。前よりも値段が高くなるんだから、既存客は損するじゃないか」と反論する人は大勢いるでしょう。

この反論は、私の考え方との違いを浮き彫りにしています。それも2つも。
まず1つ目の違いです。そもそも、なぜ値上げをするのですか? 「利益を得たいから」「もっと生産性を上げたいから」。それもそうですが、値上げをする真の理由はこれです。「申し訳ありません。値段設定を間違えていました。本商品は、今の値段よりも価値のある商品でした。適正値段に改定させていただきます」です。「値上げ=適正値段に合わせる」なのです。決して、価値を上回る値付けをするわけではありません。損という概念を間違えないでください。「損=値段に見合わない買い物」なんです。

これを前提に2つ目の違いです。
既存客は今まで本来の価値よりもずっと安い値段で商品を購入できていたわけです。つまり、お得だったわけです。既存客に対して企業側は、「値上げをして申し訳ありません」ではなく、「お客様、今まで本当にお得な買い物をされていましたね。過去に購入された商品を計算すれば、○万円もお得な買い物をされていたことになりますよ」です。

値上げは、過去の買い物を「お得な買い物」にします。値上げ後の買い物は、適正な値段による、適当な買い物になるだけです。だから、既存客が得することがあっても、損することはないのです。

 

 

3. 値上げをすると確実に売上が上がる


先の話を読んで、「そうは言っても、お客様は前の値段よりも高い買い物をするようになるんだから、いい気分はしないよ」という意見もあるでしょう。正論です。以前よりも高くなった買い物を喜ばしく思うお客様はいないでしょう。

だからこそ、チャンスなのです。

値上げ前、お客様にセールスをしてください。「今買わないと20%も高くなりますよ」と。お客様から見たら、20%OFFも、20%値上がりも、「今買わないと高くなる」には変わりありません。値上げ前のセールスは、定価でも飛ぶように売れます。最近ご無沙汰なお客様も「今のうちに買っておくか~~」となり、久々の注文も入ってきます。

さらに消耗品の場合、まとめ買いをしてくれるお客様が続出します。月に1個しか注文しないお客様が、「5個ください」「10個ください」と言ってくるのです。そのため、値上げ前の商品回転が急速に早まります。商品にもよりますが、例月の2倍以上売れることもあります。

そして、大量に届けられた商品を見てお客様はこう思うのです。「あれ、私ってこんなにもこの会社の商品が好きだったのかしら」と。そのうち「きっと好きに違いない」と自己説得をし始めるでしょう。

月日は流れ、まとめ買いをした商品が次第に減り、お客様は値上がりした商品を購入しようかどうかと迷っているところに一本の電話が入ります。

「いつもご愛用ありがとうございます。○ヶ月前は、△個もまとめ買いをしていただきありがとうございました。値上がり前に商品をご購入してくださったお客様に、お得なご案内があります。実は、定期購入のお申し込みをこのお電話でしていただければ、従来の値段で商品を2年間購入することができます」。

はい、一丁上がりです。

既存客の流出が心配なら、今のように定期購入に組み込んで従来の値段で提供するという手もあります。ただ、そんなことをしなくても、値段相応の価値を提供していれば、大抵の既存客は値上がり後も購入してくれます。

 

 

4. お客様の満足度が上がり、ファンが増える


値上げをすると、お客様の満足度が下がると思われるでしょうが、ほとんどの場合は杞憂に終わります。値上げを経験した人から、「満足度が下がった」「リピート率が下がった」といった話を聞いたことがありません(もしかしたら、失敗談が表に出ていないだけかもしれませんが)。私の実体験から言っても、顧客の満足度は低下しませんし、流出率も下がりません。むしろファン客が増えます。それには2つの理由があります。

1つ目の理由は、値上げ後に残るのはファン客だからです。
値上げをして流出するのは、その会社や商品に対して愛着のないお客様です。ファン客の流出率は当然低いです。また、ファン客が連れてくるお客様もファン客になりやすいため、ファン客が次第に増えていくのです。企業側も、値上げ後に集まってくるお客様は、今まで以上にファンになる素地のある方ばかりなので、しっかりフォローをしてください。

2つ目の理由は、価格が高いほど満足度が高くなるからです。
ある心理学の実験では、安いワインを高いワインだと偽って飲ませたら、飲んだ人は本当にその価格に見合ったワインだと思い、美味しいと感じたそうです。つまり、3,000円のワインを3万円で購入した人は、「なんて美味しいんだろう。3万円するわけだ」と言って満足して飲むというわけです。それだけ“価格という情報”は、人の満足度を左右します。価格に見合う商品をしっかり提供できていれば、基本、満足度は向上していくと思ってください。

これらの理由から、値上げ後も流出率は下がらず、ファン客が増えるのです。

 

 

5. 売る努力をするようになる


この世には、経営者を弱くするものが2つあります。「安売り」と「補助金」です。安売りに走るのは、一種の思考停止です。甘んじていると売る努力をしなくなります。補助金も同様です。国や県からお金がもらえると経営者の経営能力は衰えていきます。

経営者を強くするものも2つあります。「値上げ」と「借金」です。
「値上げをする」と腹を決めると、どうにかして値上げを成功させようと努力をします。「コピーをもっと工夫しよう」「ディスプレイにもっと高級感を持たせよう」「容器のデザインを品良くしよう」「包装紙の紙質を変えよう」「マスコミにもPRしよう」など。借金も同様です。毎月返済があるうちは、増収増益に心血を注ぐため、否応なく経営能力が鍛えられます。

おそらく、客離れを心配している方の多くは、現在「安売り」をしていると思います。安さでお客様を繋ぎとめているからこそ、値上げが怖いのです。これはつまり、売る努力を怠ってきたからこそ抱く恐怖なのです。

値上げが客離れを起こすのではありません。真因は別のところにあります。

・値上げした程度で客離れが起きてしまうようなアフターだから。
・値上げした程度で客離れが起きてしまうような価値伝達だから。
・値上げした程度で客離れが起きてしまうような商品品質だから。
・値上げした程度で客離れが起きてしまうような販売方法だから。
・値上げした程度で客離れが起きてしまうような差別化だから。

などが本当の原因です。
それなら、値上げ前にこれらを改善するよう努めればいいだけの話です。アフターが徹底していなければ、アフターを徹底する。価値伝達が疎かになっているようであれば、価値伝達を強化する。客離れの不安がなくなるまで努力すればいいのです。

「なぜ、値上げをすると客離れが起きると思うのか?」と、一度問うてみてください。恐怖の真因が見つかるはずです。そして、「値上げしても客離れはほとんど起きないだろう」と思えるほど売る努力をしてください。人は、不安だからこそ努力できるのですから。

 

 

まとめ


「値上げ=客離れ」は間違いだとなぜ私は思うのか、その背景にある考え方を5つ述べさせていただきました。考え方が変われば、値上げに対する捉え方が変わり、恐怖も和らいでくるはずです。これをお読みの方の考えが少しでも変わったのなら冥利に尽きます。ぜひ、参考にしてください。

 

 

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