割引を使った集客と販促方法

割引(値引)は、使い方を間違えると大変痛い思いをします。
割引は何も考えない人が容易に思いつく方法です。しかし、何も考えない人が一番使ってはいけない方法でもあるのです。 割引を度々していると、お客様は、定価で商品を買わなくなります。結果的に、利益が減少してしまうのです。 そうならないために、割引の正しい使い方を詳しくお伝えしていきます。

 

 

割引促進の目的と条件


割引販促をするうえで一番大切なのは、定価で売るよりも利益額を増やすことです。そもそも割引をすれば利益率は下がります。では、なぜ割引をするのかと言えば、利益〝率“ではなく利益〝額”を増やすためなのです。
たとえば、月に1個しか売れない商品を割引くことで、3個、4個と売り上げて、利益額を増やします。購入数が増えず、利益額までも減るようでは、割引をする意味がありません。

割引という販促方法を正しく使うためには、まず、「条件」を付けることが大切です。何の条件もなく、ただ「割引します」「値引きします」では、お客様に「日頃から値引きしているお店」という印象を与えてしまいます。そうなってしまうと、定価では買ってもらえず、割引を延々と続けなくてはいけなくなります。そしてますます割引価格が当たり前になり、割引販促の効果も薄れていきます。最終的には利益額も得られなくなるのです。

要するに、割引をする目的は利益額を増やすこと。その際、お客様に割引ばかりしているお店という印象を与えないためにも、条件を付けた割引販促を行うことが必要なのです。

ではこれから、利益額を増やすための割引の正しい使い方について、お話しします。
お話するのは以下の11項目です。

  1. 新商品割引
  2. 定期購入割引
  3. 個数割引
  4. 回数割引
  5. 紹介割引
  6. 団体割引
  7. 下取り割引
  8. 訳あり割引
  9. 会員割引
  10. お客様の声割引
  11. 休眠客掘り起こし割引

では、1つずつお話していきますね。

 

 

1、新商品割引


比較的売りやすいのが、この新商品割引です。
新しい物好きは必ず一定数いますし、ファン客も勧んで購入してくれます。 しかし、「まずは他の使用者の声を聞いてから購入を考えよう」と、様子を見る人もまた一定数います。 このような「様子見客」の方にも購入して頂くために、新商品の割引を行います。

この場合、期間限定または個数限定で「新商品のお試し価格 ○○円割引」とします。すると、様子見客もお尻を叩かれて、「安くなっているし、買ってみようかな」と思うのです。 新商品は定価で売るよりも、割引して売るほうが多くのお客様からご注文をいただけるはずです。しかし、これで終わらせないように。
新商品を購入してくださったお客様を、必ず「定期購入制度」に繋げてください(リピート商品に限りますが)。 この、定期購入制度に多くのお客様を加入させるために、新商品割引があるのです。

定期購入制度へは、たとえば次のように勧めます。「定期購入制度に入っていただけると、今回の割引価格と同じ金額で、次回からも購入をすることができます」。
人は、割引価格で買った商品を、その後、定価で買うのには抵抗があります。それはそうですよね。3000円で買った商品が次回買うとき5000円もしていたら、なんだか買う気が失せます。そのため、割引価格で購入したお客様で、商品が気に入った方は、高い確率で定期購入制度に加入されます。

このように、新商品割引は定期購入に繋げるためのものです。
もし、リピート性がない、もしくは、まとめ買いできない商品の場合は、安易に新商品割引は行わないほうが良いです。長期的に見て、利益額を減らしてしまうだけになります。

 

 

2、定期割引


上記で、新商品割引で商品を購入したお客様には、定期購入を勧めましょう、というお話をしました。 この定期購入制度は、新商品の場合に限らず活用することができます。
たとえば、商品の注文を受けた際、「定期購入制度に加入されますと、20%OFFでご購入いただけます。商品が届き、使用されてから解約することも可能です。いかがでしょうか?」と伝えます。それだけで、定期購入制度に加入される方が一定数出てきます。この積み重ねが、やがて大きな利益へと変わっていくのです。

定期購入制度の良いところは、加入されたお客様の流出が少ないことです。また、電話注文などを受けなくても、決まった日時に商品を送ればいいので、こちらも手間が省けます。

お客様が流出する一番の原因は〝忘れる“からです。
お客様が商品を注文するのを忘れる、商品の存在を忘れる、その結果、流出が起きるのです。しかし、定期購入制度に加入してもらうことで、たとえお客様が商品の注文を忘れても、商品を届けることができ、 流出を最小限に抑えられるのです。

今は、1人のお客様を獲得するのに1万円以上かかる時代です。そのため、1人のお客様を流出させない価値は、ますます高まってきています。

ぜひ、定期購入制度を作り、積極的に活用してください。

 

 

3、個数割引


個数割引は、個数に応じて割引を設けるものです。
「2個まとめ買いで10%OFF」「3個まとめ買いで15%OFF」などが、これにあたります。 この割引は、1個を2個に、2個を3個にと、客単価を上げるのを目的にしています。当然、利益率は下がりますが、利益額は増えます。

某洋服店で、「3本買ったら1本タダ」とネクタイを販売したところ、良く売れたとの例があります。男性なら見た覚えがあるのではないでしょうか。 コツは、「○個買ったら○○OFF」と書くより、「1個タダ」と書くことです。同じ金額であっても、「タダ」「無料」という言葉のほうが魅力的だからです。

 

 

4、回数割引


サービス業で有効的に使えるのが回数券割引です。
たとえば、8回分の価格で10回分利用できる回数券。回数券の発行により、お店側はまとまったお金を得られます。お客様も先にお金を支払っているため、しっかりお店に足を運んでくれます。

この割引の良いところは、お客様から先にお金を頂いているので、仮にお客様が流出しても売上は下がらないことです。むしろ、手間が省け利益率が向上するほどです。

まずは、自社の平均来店数を割り出し、何回分の回数券を発行するのがベストなのかを判断すると良いでしょう。
何種類か用意し、テストしてみてもいいです。 この回数券割引は、すぐにでも始められる制度です。サービス業をされている方にはぜひ、お勧めします。

 

 

5、紹介割引


大手企業でも紹介制度を活用する例が増えてきました。
「お友達を紹介してくれたらキャッシュバック」というのは今や珍しくありません。少し前では、友達を紹介してお金をもらったら、友達を売っているようで心情的に嫌だ、と思う方も多くいました。今でもいるでしょうが、以前と比べるとその意識は薄れてきたように思います。

今回ご紹介する方法は、キャッシュバックではなく割引です。もちろん、キャッシュバックでもいいのですが、企業の姿勢やお客様によって使い分けてください。「友達を紹介したら、あなたも友達も20%OFF」などと、誰かを連れてきてもらうために割引を活用します。

この紹介割引には、「お客様が1人以上増える」という特徴があります。ほかの割引制度は、すでに広告費をかけて得たお客様に向けたものです。つまり、既存客向けの販促です。
たとえば、紹介した方、された方に2,000円のキャッシュバックをしても、4,000円のコストで商品が売れ、しかも新規開拓までできるのです。

紹介割引は、割引率が高くなれば紹介への動機付けが強化され、紹介がより促進されます。割引率を高くするのもいいのですが、「○○をプレゼント」や「非売品の○○を無料で差し上げます」と、品物をあげるのもいいでしょう。

 

 

6、団体割引


購入人数に応じて割引をする方法です。
商品ではなく、サービスを販売している企業に向いています。「4人以上参加で総額20%引き」や「4人以上で1人3万円が2万円に」などのように活用できます。これも当然、1人の参加から2人の参加、2人の参加から3人の参加と、参加人数を増やし、利益額を高めるのが目的です。大事なのはくくり方と理由です。

まず、くくり方です。
ただ「2人以上」と、人数だけを条件にするのでは面白味がありません。それに、お客様も誰を連れていけば良いのか迷います。抽象的な「2人以上」と伝えるよりも、「カップル」「家族」「女子」と書いたほうが、お客様は行動しやすいのです。

次に、理由です。
なぜ、家族限定なのか、なぜ、女子限定なのか、その理由が必要です。サービス名がそれを表わしていればなお良いです。
たとえば、「女子だけで楽しむ秋の京都」であれば、必然的に女子限定だと分かります。そこで、「女子3人以上の参加で、1人3万円が2万円になります」という風にすればいいのです。

ターゲティングやコンセプトがしっかりしていれば、魅力的な団体割引を作るのが可能になります。

 

 

7、下取り割引


新たに商品を購入される際に、以前購入いただいた商品を下取りし、その分、安く購入できるようにする、というのが下取り割引です。

下取りをすることで、お客様はゴミを捨てる必要がなくなりますし、企業はイメージアップに繋がります。そして何より、お客様の来店機会を作れるので、販促活動の一環にもなります。商品によっては、下取りした商品を中古品として販売でき、1度で3度美味しい方法なのです。下取り割引が可能な会社やお店は、ぜひ、ご活用ください。

 

 

8、訳あり割引


少し傷が入った商品を、「訳あり商品」として売り出す方法です。
定価よりも何割か安くします(訳あり度で値引率は変わる)。こういった訳あり商品を買ってくれる人は、必ず一定数います。また、訳あり商品は数が限られていることもあって、お客様の購入決定も早いです。

訳あり商品を売り出すと、すぐに売上が立ちます。即売上が欲しい場合にはお勧めです。
※中古商品も同様の効果があります。

 

 

9、会員割引


入会すると、商品を何割引かで安く買えるという制度です。
会費を無料にするのか、有料にするのか悩みどころですが、無料会員と有料会員の両方を設けるのもアリです。

会員制度は、個人情報を収集しにくい業種には特に有効です。
会員制度に入る特典(割引など)を用意し、入会させます。その際、個人情報の記載を必須にすれば、個人情報が入手できます。その後、集まったリストにニュースレターなどを送付すれば、関係性を育むこともできるのです。

アイディア次第では、会費を有料にできます。有料化できれば、会費という収益も得られるため、まとまったお金が入ってきます。

以前私が主催していた美容師向けの会は、年会費35,000円いただいていました。
5年分一括払いもあり、その場合は145,000円いただいていました。会費をいただくのであれば、割引だけではなく、そのほかの特典をあと2,3用意する必要があります。

ぜひ、あなたの会社・お店で会員制度が作れないか、考えてみてはいかかでしょうか。

 

 

10、お客様割引


「お客様の声(レビュー)を書いたら、送料無料」。
楽天市場を覗くと、このような割引をよく目にします。これは、少ない割引で〝お客様の声“を書いてもらえるので、 〝お客様の声”を集めたい方にはとても有効です。
〝お客様の声“を販促へ結びつければ、割引分以上の回収が見込めます。まだ〝お客様の声“が少ない商品にはもってこいです。

ぜひ、活用してください。

 

 

11、休眠客掘り起し割引


何度もDMを送っているのに注文が来ない、 もう2年近く注文が途絶えている(年数は、商品によって異なります)、そんなお客様は、流出客になる一歩手前の休眠客です。そのほとんどは流出してしまい、もう二度と戻ってきません。何度販促しても、長らく注文が途絶えているお客様に、最後の販促として割引販売を行います。これでだめなら流出客とみなし、もう二度とフォローはしません。

10年ほど前の話ですが、私が実際に行った、休眠客を起こした例を紹介します。
私はDMに次のように書きました。

タイトル「これが、最後のご案内です」。
本文の最後「もし、これでご注文がなければ、金輪際、DM類はお送りいたしません。これが最後の商品案内となります」と。

この一文を書いてどうなったか。クレームの電話が山のようにきました。そして、クレームを言ったお客様の95%が商品を購入したのです。「なんなのよ、この最後通告みたいなDMは! いいわ、じゃ、○○を□個頂戴」。嘘のような本当の話です。

もう2年以上も注文のないお客様だったので、なんて思われようが関係ないと思い、思いっきり強い言葉を書きました。反応率は5%でした。2年以上注文のないお客様で5%の反応率は高いほうだと思います(このやり方はあまりお勧めしませんが…)。休眠客もやり方次第では、ちゃんと反応してくれるという例です。

 

以上、割引を有効的に活用する方法についてお話しました。
他にも割引の仕方は存在しますが、定番な方法として、以上の割引方法を覚えておくといいでしょう。きっと、お役に立つはずです。

以上になります。

 

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